交通事故で被害者が知っておくべき示談の流れと注意点

示談交渉
交通事故の示談をおこなう際のスケジュール

交通事故では、まず当事者同士で示談をおこないます。では示談はどのような流れで進み、示談が不成立となった場合はどうなるのでしょうか。本記事では、交通事故が発生してから示談成立までの流れや注意点、あるいは示談不成立の場合どうなるのかについて詳しく説明します。

目次
  1. 示談とは
  2. 交通事故発生から示談までの流れ
  3. 示談不成立の場合
  4. まとめ

示談とは

示談とは当事者間の話し合いを経て和解をすることをいいます。

交通事故では、損害の補填や賠償金額などを話し合いで決めることを示談といいます。

交通事故発生から示談までの流れ

交通事故が発生したら、まず警察に連絡し加害者の身元を確認します。その後、加害者は加入している保険会社に連絡します。被害者も自動車を運転している場合は加入している保険会社に連絡しましょう。

事故により当事者本人が連絡を取れない場合は、家族が代わりに保険会社へ連絡をしてください。

交通事故の示談交渉には専門知識や交渉力が必要です。示談交渉をおこなう際は保険会社や弁護士に相談しながら進めることをお勧めしますが、被害者自身もある程度専門知識を把握しておくと交渉が有利に進みます。

示談開始のタイミング

基本的に示談交渉を開始するのは損害賠償金額の算出ができるようになってからです。

損害が決定するのは交通事故の種類によって異なりますので、適切な示談開始のタイミングも交通事故の種類によって変わります。

物損事故の場合

物損事故の場合、交通事故の発生直後に損害賠償金額の算出が可能です。

しかし、物損事故だからといって交通事故の現場で示談交渉をおこなってはいけません。たとえ事故直後はケガがないと思っても、後になって症状が出てくることもあります。車両の損傷なども後になって気付くことがありますので、後日改めて示談交渉をおこなうことが大切です。

死亡事故の場合

死亡事故の場合、死亡が確認された時点で損失が確定します。

死亡事故の場合は被害者の死亡と同時に損害金額の算出が可能ですので、すぐに示談交渉をおこなうことが可能です。

しかし被害者遺族の感情を考慮すると、被害者が死亡してすぐに示談交渉をおこなうのは非常識とみなされます。

死亡事故の場合、損害賠償金額には葬儀費用なども含まれますので、葬儀関係費用が確定する四十九日法要終了後あたりに示談交渉をはじめるのが一般的です。

傷害事故の場合

傷害事故では、後遺障害の有無によって示談交渉開始時期が変わります。

後遺障害がない傷害事故の場合、ケガの治療が終了した時点で示談交渉を始めます。

傷害事故では、ケガの治療費や入通院費、通院に必要な交通費などの支出があります。さらに入通院した日数や期間に応じて入通院慰謝料も発生します。したがって、ケガが治り治療が終了することでこれらの損害賠償金額が決まるのです。

もし治療が必要な状態にも関わらず慌てて示談交渉をおこなってしまうと、示談後に発生した治療費など本来受け取るべき損害賠償金を請求できなくなります。

後遺障害が残ったら

後遺障害等級が残った場合は、症状固定が済んでから示談交渉をおこないましょう。症状固定とは、これ以上治療してもケガの回復が見込めない状態のことをいいます。

保険会社のなかには「症状固定しましょう」と被害者に持ちかけ、示談交渉を早く終わらせようとししてくる場合があります。

なぜ保険会社は症状固定を急ぐのでしょうか。

症状固定をすると、保険会社はその後の治療費の支払いをする必要がなくなります。保険会社が「症状固定しましょう」と持ちかけてくるのは、治療費を打ち切り、保険金の支払い金額を低く抑えることが目的の場合があるのです。

もし保険会社から言われるまま症状固定をして示談を開始してしまうと、示談後に認定された後遺障害が損害賠償の対象外とみなされます。

そもそも症状固定はどのように決まるのでしょうか。

本来症状固定は患者の症状を診て医師が判断するものです。もし保険会社から症状固定を持ちかけられたら、まず医師に相談し、それでも解決しない場合は弁護士に相談しましょう。

示談交渉

一般的に示談交渉は当事者双方の保険会社でおこないます。もし当事者が任意保険に加入していない場合は本人がおこないます。示談交渉の結果、損害賠償金額に双方が納得したら示談が成立したことになります。

もし保険会社から提示された示談内容に納得ができない場合、絶対に示談をまとめてはいけません。

一度示談が成立すると原則としてやり直しができません。もし示談内容に納得ができない場合は弁護士に相談することをお勧めします。

弁護士に示談交渉を依頼すると、弁護士(裁判所)基準で慰謝料を計算することになります。弁護士(裁判所)基準とは、交通事故の損害賠償請求の際に弁護士が使用する慰謝料基準のことで、交通事故の過去の判例を基準にしているため信頼性が高く適正な金額と考えられています。弁護士(裁判所)基準は保険会社が提示してくる金額よりはるかに高額といわれており、損害賠償金額の増額が期待できます。

示談書に署名押印する前の注意点

示談内容に双方が納得したら保険会社が示談書を作成します。示談書の内容に間違いがなければ署名押印・日付を記入して返送します。

では加害者が任意保険未加入だった場合は誰が示談書を作成するのでしょうか。

この場合、被害者側で示談書を作成することになります。

示談書は署名押印すると示談が成立します。一度示談書に署名押印をしてしまうと原則としてやり直しすることができません。

示談書に署名押印する前に示談内容を再度確認しましょう。主な確認ポイントは以下の5つです。

・署名押印の日付

・交通事故当事者の氏名

・損害賠償金(示談金)の金額

・過失割合

・精算条項

・損害賠償金(示談金)の振込先口座

特に損害賠償金(示談金)の金額は重要です。納得のできない金額で署名押印してしまうと、後から損害賠償金の増額はできません。

示談不成立の場合

交通事故で損害賠償請求をする方法は示談のほかに裁判があります。

基本的には示談をおこないますが、提示された金額に納得できないなど思うように示談が進まないケースもあります。

このような場合、最終手段としておこなうのが「裁判」です。

示談は「話し合い」で損害賠償金額を決めるのに対し、裁判は「争い」で損害賠償金額を決めます。

示談は当事者同士での話し合いになりますが、裁判は被害者が裁判所に訴訟を提訴し、被害者と加害者がお互いに主張と立証を展開して損害賠償金額を決定します。

交通事故の損害賠償請求は民事裁判となりますので本人訴訟が可能です。ただし裁判には専門知識が必要なうえ、多くの手間や時間がかかります。また加害者側が弁護士を立てた場合などは、本人訴訟で勝訴することは非常に困難です。このような場合は弁護士に依頼しましょう。

本人訴訟については下記の記事を参考にしてください。

参考:「本人訴訟は難しい!交通事故の裁判を個人で起こすと損する理由

まとめ

以上、交通事故が起きてから示談交渉までの流れや注意点、示談不成立となった場合について説明しました。一度示談をまとめてしまうと原則としてやり直すことはできないので慎重におこないましょう。

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